虎印 黒船ノート20XX

「黒船ノート」は
1980年の17歳にとってのブログでした。
21世紀の40代も書いてみよう♪




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はちのすけ一周忌
はちのすけ
今日は愛猫はちのすけの一周忌。
1年なんて早いものだ。

ハンサムで賢い男は、優しくない。
賢くて優しい男は、ハンサムでない。
優しくてハンサムな男は、賢くない。
ハンサムで賢くて優しい男なんて、お目にかかったことがない。
しかしその3点を兼ね備えているのが、はちのすけだった。

目が見えているのかどうか…という赤ちゃん猫が
渋谷センター街で、道行く人に踏まれそうになっていた
時に、弟に出会った。
命名の由来はもちろん忠犬ハチ犬との渋谷つながりだ。

当初、弟の部屋で飼われていた彼は、
弟が一人暮らしをするにあたって、わが家の猫となった。
そんなわけでしばらくは人見知りが激しかったが、
いつのまにか私の無二の大親友となった。

彼の思い出の中で忘れられないことの1つが、
父の死に際し、彼が涙を流したことだ。
長く入院していた父が死んで病院から遺体が戻り、1階に安置された。
そこで日頃は3階で暮らしている彼だが、最後の挨拶にと1階に連れてきた。
すると彼はドライアイスが詰めてある父の布団に潜り込み、父と枕を並べるように添い寝したかと思うと、私たちの方を見て、大粒の涙をポロポロと流し始めたのだ。
シーツにポタポタとこぼれ落ちる涙に私たちは絶句した――日頃わが家の猫たちと接していない叔父は特に驚き、親族挨拶の中にこのエピソードを加えた。
しばらく涙を流していた彼が布団から這い出た時、ドライアイスで冷えた毛の先に、霜が付いていた。

彼の株がますます大きく上がったのが、雌猫ななが来てからである。
年齢差ひとまわり。彼にとっては小娘のような子である。
しかし多頭飼いは初めてであるわれわれの心配をよそに、
彼は彼女にとても優しく、騎士のように接してくれた。
彼女の鳴き声を聞くと、彼はどこからでも飛んで来た。

彼が死ぬ6日前の金曜日のこと。
日頃、仕事が忙しく疲れきっている私は、金曜日の夜はたいてい
一週間の区切りとばかりに一人ででも飲みに行くことが多かった。
その日も飲む気マンマンだったのだが…どうも夕方から家に帰りたい、帰らなければ、という思いが強くなっていた。
おかしいな… ま、身体が疲れているのかもしれない… と思い、
まっすぐ家に帰ることにした。

そして自分の部屋に入って異変に気づいた。
私のベッドの上に、下痢の便をしてしまっていた。
彼だとすぐにわかった。全盛期7キロ近くあった体重も2キロまで落ちてしまってたこともあり、2週間ほど前から軟便が続いていたのだ。
“そそう”などということは長い間暮らす間、なおかつ2度の引っ越しの時にも1度もなかったので、彼の体調の衰えを間近にした私はあせった。

病院に連れて行き、注射をし薬をもらったが、医者には「覚悟するように」と言われた。
「はちくんが3歳4歳なら毎日でも連れてきてもらって点滴したり、徹底的に治療しなければなりません。でも、はちくんは16歳まで頑張って来たんだから、もう病院に来ることのストレスを与えることが可哀相です。
嫌な話をしますが、どんな状態でも薬や注射、点滴などの処置をした方が病院は儲かります。先生によってはそうする方もいます。でも私は自分で開業したらそういうやり方はやめたいと思っていたんです。
あとはできるだけ はちくんと一緒の時間を過ごしてあげてください」

死ぬ3日ほど前から、夜は私が居間で一緒に寝た。
やがて寝たきりになっておむつをするようになり、それから僅か1日で逝ってしまった。
1時におむつを替えて就寝。そのとき「いいこだね いいこだね」と頭をなでたら、おでこをスリスリしてきた。
それがお別れの挨拶だったのかもしれない。
3時には変わりなく、5時には小便をしてたのでおむつを替えた。
その時点では変わった様子は無かった。
しかし、7時に起きた時はもう息が無かった。

今でも思い出しては泣く。
彼はいつまでも私にとって特別な子である。
書いた人 SUE | | comments(5) | trackbacks(0) |



こんにちわ、初めまして。
なんか、同じくらいの頃ににゃんこ亡くしているんだなあ〜と思うと、涙がにじみました。
うちの子は8月末でしたが、
暑さのせいか、水ばかり飲みたがるようになって、
氷水をあげると喜んでいたんですが、
ご飯を食べなくなり、もともと3キロ程度の
スリムな雌猫だったのですが、
あばらが浮き出るほど痩せて、それでも
1週間ぐらい、ミルクをスポイドで飲ませたりして、
頑張りました。
うちは私が動物病院で働いたこともあったのと、
ねこが19歳という高齢もあり、
まさにその先生がおっしゃったとおり、
病院に連れて行っても少しの延命措置にしか
ならないこと、むしろ連れて行くことの
ストレスのほうがリスクが高いことを知っていたので、
最初から病院には連れて行かず、寿命を全うさせました。
その後半年して、仲良かった?同じ色したうさぎも
後を追いかけました。

あまりにも辛すぎる半年でしたね・・・。

今は不思議な縁でなぜかすずめと暮らしています。
足が不自由なのに元気いっぱいの甘えん坊です。

それにしてもはちのすけくんは本当にハンサムですね。
猫はハンサム、美猫も可愛いし、
ぶっちゃいくなやつも可愛い。

ちょびうさ | 2005/07/18 12:39 PM

ちょびうささん、はじめまして!
コメントありがとうございます。
そう、去年の夏は、暑かったですよね…
かけがえの無い家族を相次いで失った悲しみ、
お察しします。

わが家は今は“なな”という5歳になる雌猫が
1匹だけですが、別世帯に住む叔母の家には、
猫4匹います。
美猫も おへちゃもいますが、やっぱりどんな子も可愛いですね(^-^)

すずめちゃんと仲良く暮らしてくださいね(^o^)

SUE | 2005/07/19 12:15 AM

そう、はちのすけ君の由来は渋谷のハチ公だったのですか。
ホント、キリッとしたハンサム君ですね。
迎え火にハチ君は来てくれてたのかな。
きっとSUEさんやななちゃんに挨拶しにきてたよね。

いけやん | 2005/07/20 2:08 AM

そっか。。はちくんが逝ってから、もう1年もたつんですね〜。ついこないだの事のような遠い昔の事のような。。。彼の事は私も時々思い出します(会ったこともないのに(笑))涙の話しや、おばさまの急を知らせたこともありましたよね?
つい数ヶ月前、姉の所でやっぱり16年飼っていた犬が逝きました。人も動物も命あるものが去ってしまうのは悲しいこと。でもその命が綺麗であればあるほど思い出も光り輝きますよね。どうかはちのすけくんも輝きますように。

ディーテ | 2005/07/20 11:00 AM

いけやんさん
 はちが死んだ時には、猫仲間でもある
 いけやんさんにずいぶん泣き言を
 いいましたよネ。
 いまだにふと思い出しては
 メソメソします(^_^;)

ディーテちゃん
 はちのことを覚えていてくれてありがとう。
 風子さんの犬ちゃんも
 逝ってしまいましたか。
 でもきっと幸せな犬生だったでしょうね。
 「叔母の急を知らせた」のは別の子なのヨ。
 その話も、近々書かせてもらうね(^-^)

SUE | 2005/07/24 1:54 AM














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