右手の感覚もテストしたが、やはりあまり思わしくない。
尖った物(専用の器具がある)で指をつつく。1本で突いたか2本で突いたか?――これがわからない。2本の幅を広げてもわかりにくい。
いまだに5円玉、50円玉の穴がわからないことをOTに伝えておいた。
映画『ゴースト』で、ゴーストになった主人公が「物体を動かしたい」と思うシーンがある(あったはず(^_^;))。
ゴーストになると、物体は通り抜けてしまう。気合を入れて神経を集中させないと、ビンの栓1つ手に取れないのだ。
私の感覚障害は、それにちょっと似ていると思う。
感覚障害の中でも、圧覚障害とでも言うのだろうか。
モノをつかむ時に、どんな圧をかければいいのかわからない…って、普通はそんなことを考えてモノをつかむことは少ないだろう。
例えば喫茶店で水の入ったコップが出される。その重量感は過去の経験から無意識の内に瞬時に判断され、初めて持つコップでもたいてい滑ったりせずになんなく持てる。普通は。
しかし私はどんな力でそれを持ったらいいか「その重量感は過去の経験から無意識の内に瞬時に判断」できても、それを指先に伝えにくいのである。
よって喫茶店で水の入ったコップが出されたら、左手であるいは両手で持つ。
また、定規にカッターの刃を当てて紙を切る時。復職直後は(今も少し)、右手でカッターをギューッと力を入れ過ぎて持ったまま引くので、左手を添えた定規が動いて難儀した。
コップや定規は今も感覚自体はわかりにくいのだが、自分が日頃使っているマグカップなどは、だいたい慣れで扱えるようになってきた。
慣れなければいけないことは、いろいろある。