クロが、弟の車の下で死んでいた。
わが家を根城にしている野良猫で、サバ白(♂)、サバブチ白(♀)、黒白(♂)の3つ子の内の黒白である。
弟のバイクで日向ぼっこする3匹。左下の黒い猫がクロ
私は密かに「クロちゃん」と呼んでいた。
一瞬、横たわって寝ているようにも見えた。
しかし車の横から見ると、白目をむいていた。
車のちょうど真ん中へんで、弟の車に撥ねられたり轢かれたりしたのではないことはすぐにわかった。
車を動かして亡骸を玄関の方に運んでみると、すでに固くなっており、半開きになった口から少し出血していた。
目立った外傷は無いように見えたので、
「何か毒のあるものでも食べちゃったのではないか」
と、家族で話していた。
叔母は「昨日まで、庭に出るとまとわりついていたのに」と泣いていた。
私も先日の雨の日、3匹仲良く火鉢の中
(古い火鉢を庭に出していたら、そこをベッド代わりにしてしまっている)に寄り添っているのを見たばかりだった。